荷役の際に重宝するパレットは、日本だけでなくアメリカや中国など海外でも使われています。
しかし、それぞれの国によってパレットサイズの規格が微妙に違ったりします。
一般的に、標準パレットサイズといえば、1100×1100がJIS規格で定められていますが、まだ統一できていないのが現状のようです。
そこで、各国で使われているパレットサイズや、それぞれの規格などをまとめてみました。
主要各国の国際コンテナ輸送用パレットサイズ一覧
国際規格ISO6780平パレット(1988年制定)
名称 | 寸法(mm) | 許容偏差(mm) |
---|---|---|
ISO国際輸送用コンテナシリーズ1用 | 1140×1140 | -40 |
ISO包装基本寸法600×400mmに基づくもの | 1200×1000 | -40 |
ISO包装基本寸法600×400mmに基づくもの | 1200×800 | -40 |
インチ制度国用 | 1219×1016 | -40 |
日本(JIS規格)(1990年制定)
名称 | 寸法(mm) | 許容偏差(mm) |
---|---|---|
Z 0601一貫輸送用木製平パレット | 1100×1100 | ±3 |
アメリカ
名称 | 寸法(mm) | 許容偏差(mm) |
---|---|---|
48×40インチパレット | 1219×1016 | - |
アメリカは、使い捨てパレットの利用率が高い地域でしたが、地球環境問題や限りある資源である木材の有効利用が求められ、パレットの補修・再利用化が図られています。
そのため、各国同様パレットを共同利用できるレンタル方式が見直され、シートパレットやスキーパレットといった平パレットとは異なる形状のパレットも多く使われています。
ヨーロッパ
名称 | 寸法(mm) | 許容偏差(mm) |
---|---|---|
48×40インチパレット | 1219×1016 | - |
1961年に欧州国際パレットプール機構が設立され、各国国鉄が運営主体となり、即時等枚数交換方式による一貫パレチゼーションが普及しました。
その後、補修費増大の問題などで、システムの見直しが図られて、管理費・補修費の掛からないレンタル方式が台頭してきました。
そのため、ヨーロッパでは、現在は交換方式とレンタル方式の2つのシステムが併用されています。
オーストラリア(1993年制定)
名称 | 寸法(mm) | 許容偏差(mm) |
---|---|---|
標準規格AS4068 | 1165×1165 | ±5 |
標準規格AS4068 | 1100×1100 | +20 |
レンタル方式発祥の地といわれるオーストラリアでは、国内における99%以上のパレットが、1165×1165 mmのサイズに規格統一されています。
CHEP(Commonwealth Handling Equipment Pool)と呼ばれる世界最大のレンタルパレットプールシステム会社のパレットを用いて合理的に一貫パレチゼーションが運用されています。
韓国
名称 | 寸法(mm) | 許容偏差(mm) |
---|---|---|
- | 1100×1100 | - |
現在、約4000万枚のパレットが使用されており、今世紀初頭には、軽く1億枚を突破すると予想されています。
特に、韓国パレットプール(株)(通称:KPP)と政府が中心となって1100×1100 mm(通称:11型パレット)を利用したレンタル方式によるパレットプールシステムが普及しています。
台湾
名称 | 寸法(mm) | 許容偏差(mm) |
---|---|---|
- | 1100×1100 | - |
- | 1200×1000 | - |
台湾では、中華ロジスティクス&レンタル(株)(通称:L&R;)が中心となってレンタル方式によるパレットプールシステムを推進しています。
また、ISO国際コンテナ保有台数で世界一を誇る海運会社「エヴァーグリーン社」を始め、コンテナの取り扱い数で世界的に有名な基隆港や高雄港などISO国際コンテナでの輸出入貨物が盛んです。