重機の買取王｜【事故事例：12】トラックにフォークリフトを積み込み中、道板より外れ転落する

1.事故事例

トラックにフォークリフトを積み込み中、道板より外れ転落する

○場所

陸運業

○被害

死亡

○事故状況

この災害は大型トラックにフォークリフトを積み込み途中、道板がずれ、道板からフォークリフトの車輪が外れ転倒、運転者がフォークリフトの下敷きとなったものである。

災害当日被災者は、朝から構内で他のフォークリフト3台とともに、トラックにパレット荷（ダンボール箱）を積み込む作業を行っていた。そこへ、別の場所の倉庫での荷役作業依頼を受けたため、移送用のトラックを用意し、それにフォークリフト1台を載せ倉庫へ向かわせることにした。

被災者はフォークリフトをトラックに積み込むための道板を2枚用意し、トラックの荷台後部に道板の一方を架けた。

トラック荷台後部には道板を架ける爪の溝があったが、当該道板には爪がついていなかった。

被災者はフォークリフトをトラック荷台に積み込むため、当該道板の上をフォークリフトを運転しながら前進したところ、フォークリフトが荷台に乗りかかったところで、右側の道板がずれ、右前車輪が道板から外れ、フォークリフトは地面に転落した。

そのため、被災者はフォークリフトの下敷きとなり死亡した。

道板は約25度の角度で荷台に架けられていた。

○原因

• フォークリフトをトラックに積みこむ際に、端に爪がない道板を使用したため、確実に荷台に取り付けられず、フォークリフトが乗った際に道板がずれ、車輪が道板から外れたこと。
• 荷台に架けた道板の角度が急傾斜であったこと。
• フォークリフトを移送する際、専用の車両を使用しなかったこと。
• フォークリフト位相の安全手順が徹底されていなかったこと。

○対策

• フォークリフト等の荷役運搬機械の移送には専用の車両を使用すること。
• トラックなどに積載して移送する場合の道板は、外れ止めの爪などを有するものを使用し確実に取り付けること。
• 道板の登坂勾配は、フォークリフトの重量、大きさ及び登坂力を勘案し安全な範囲の勾配を決めて使用すること。
• フォークリフト等を移送する場合の作業手順を作成し、作業者に徹底すること。